Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する方法

Microsoft

<景品表示法に基づく表記> 本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。

インターネットエクスプローラーの場合は、デフォルトでエクスプローラ表示ができましたが、Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示を行うには設定が必要です。

SharePointの管理画面から有効化はできません。

  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する

手順をまとめましたのでご参照ください。

SharePointでエクスプローラ表示機能を有効化する手順

エクスプローラー表示はサーバーとクライアントに設定が必要

Edge を使用してエクスプローラーでビューを構成するにはサーバーとクライアントの2か所に設定を行う必要があります

  • 「クライアントPC」に対する設定
  • 「SharePoint Online サーバー」に対するの設定

サーバーとクライアントのどちらも設定しないと、エクスプローラーを利用して SharePoint Online の表示ができないのでご注意ください。

クライアントPCへの設定方法

クライアントPCに行う設定は設定画面が提供されておらず、直接レジストリに設定を書き込む必要があります。レジストリへ設定を行う場合は、ActiveDirectoryのグループポリシーを利用する手順が一番簡単で間違いを起こしません。

グループポリシーを使用することで、複数のコンピューターに同じ設定を適用することができます。そのため、一つ一つのコンピューターで設定を変更する手間が省け、管理性を向上させることができます。

また、組織内のコンピューターの設定を標準化することができるので、すべてのコンピューターで同じ設定を適用することができ、設定ミスやバージョン違いによるトラブルを回避することができます。

SharePoint Online サーバーへの設定方法

SharePoint Online サーバーの設定変更は、PowerShell を利用します。ウェブ画面では設定変更が実施できないのでご注意ください。

PowerShellから設定を有効化するだけなので設定変更はとても簡単です。

PowerShellは、Windowsオペレーティングシステム上で動作するコマンドラインシェルとスクリプト言語です。PowerShellは、Windowsに標準で含まれているため、Windowsの管理や自動化、開発などの様々なタスクを実行するために利用されます。

PowerShellは、Windowsの管理や自動化、開発など、様々な場面で利用されAzureやMicrosoft 365などのクラウドサービスとの連携に利用されています。

手順1:グループ ポリシーの構成

グループ ポリシーについて

Active Directory(AD)ドメインコントローラーを利用している環境であれば、定期的にグループポリシーの管理テンプレートを最新化する必要があります。

最新化は自動的に更新されないので手動で更新する必要があります。詳細をまとめた記事があるので、詳細を確認したい場合はこちらを参照してください。

関連記事 Windows グループ ポリシー(GPO)管理用テンプレート 最新化する方法

Microsoft Edge 管理用テンプレートをダウンロード

「Microsoft Edge 管理用テンプレート」は標準のActiveDirectory グループポリシーに組み込まれていません。公式サイトから「管理用テンプレート」のダウンロードリンクから取得します。

https://www.microsoft.com/edge/business/download

ダウンロードリンクから「MicrosoftEdgePolicyTemplates.cab」を取得することができます。

  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する

CABファイルの中にZIPファイルが格納されています。ZIPファイルを解凍すると多くのデータが入っているので、日本語環境で必要なファイルのみ取得します。

.\MICROSOFTEDGEPOLICYTEMPLATES
│  VERSION
├─examples
├─html
├─mac
└─windows
    ├─adm
    └─admx
        │  msedge.admx
        │  msedgeupdate.admx
        │  msedgewebview2.admx
        │      
        ├─ja-JP
        │      msedge.adml
        │      msedgeupdate.adml
        │      msedgewebview2.adml
        │      

Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示だけを目的にするのであれば必要なファイルは次の通りです。

  • msedge.admx
  • msedge.adml

Edgeを制御する機能は他にも色々あるので、同梱されているファイルも合わせて登録しておけば利用したい機能があるかもしれません。

  • msedgeupdate.admx
  • msedgewebview2.admx
  • msedgeupdate.adml
  • msedgewebview2.adml

実際に、ZIPファイルを解凍したときの画面は次のようになります。

  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する

管理テンプレートをグループポリシーに適応

マイクロソフトのサイトから取得した管理テンプレートを利用するには、ActiveDirectoryのセントラスストアに配置する必要があります。

グループポリシーの詳細を説明した記事があるので参照してください。

関連記事 Windows グループ ポリシー(GPO)管理用テンプレート 最新化する方法

セントラルストアへの配置は手動です。インストーラーから自動で進んで完了することはありませんのでご注意ください。

取得した admx ファイルと adml ファイルをセントラル ストアに配置します。

admx ファイルの保存先(言語に依存しない)

  • C:\Windows\Sysvol\domain\Policies\PolicyDefinitions

adml ファイルの保存先(言語固有)

  • C:\Windows\Sysvol\domain\Policies\PolicyDefinitions\ja-JP

ActvieDirectoryのドメインコントローラーにファイルを配置すると、グループポリシーを編集することができるようになります。

エクスプローラ表示を有効化するグループポリシーを作成

「Microsoft Edge 管理用テンプレート」をActiveDirectoryのセントラスストアに正しく配置すると、グループポリシー管理エディターで設定が表示されるようになります。

グループポリシー
└─コンピューターの構成
    └─ポリシー
        └─管理用テンプレート
            └─Microsoft Edge
                └─Microsoft Edge の SharePoint ページのエクスプローラー表示機能を構成する 
       

コンピューターの構成の「Microsoft Edge の SharePoint ページのエクスプローラー表示機能を構成する」を有効化します。

グループ ポリシーに次の値を登録します。

[{“cookies”: [“rtFa”, “FedAuth”], “domain”: “sharepoint.com”}]
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する

クライアントPCにグループポリシーを反映

グループ ポリシーを有効にするには、クライアント グループ ポリシー設定の更新が必要になる場合があります。

グループ ポリシー設定を変更した後、設定を更新します。 コマンド プロンプトで、「GPUpdate.exe /force」 と入力します。

これでクライアント側の設定は完了です。Edge のアドレスバーに以下を入力すると設定が反映したかわかります。

edge://policy/

正しく設定が反映していると次のように表示されます。

  • ポリシー名:ConfigureViewInFileExplorer
  • ポリシーの値:[{“cookies”:[“rtFa”,”FedAuth”],”domain”:”sharepoint.com”}]

状態が「OK」と表示されていることを確認してください。

  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する

手順2:SharePoint Online テナント構成を更新

PowerShell で SharePoint Online 接続確認

これからは SharePoint のサーバー側の設定になります。PowerShell を利用して SharePoint Online に接続してエクスプローラ表示を有効化の設定をおこないます。

接続モジュールがクライアントPCに組み込まれているかコマンドで確認します。

Get-Module -Name Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell -ListAvailable | Select Name,Version

モジュールが組み込まれていない場合はインストールを行います。

Install-Module -Name Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell -Scope CurrentUser

モジュールのインストール手順は次の通りです。

  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
    インストール状況を確認したところ未インストールでした
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
    インストールのコマンドを実行します
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
    インストール確認が表示されたので「A すべて実行」を選択し進めます。
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
    インストール後に状況を確認し組み込まれたことを確認できました

モジュールのバージョンが 16.0.21610.12000 以降である必要があります。バージョンが古い場合はアップデートを実行し最新化を実施してください。

Update-Module -Name Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell

これで最新版にモジュールがアップデートされます。

PowerShell による設定変更

接続モジュールがクライアントPCに組み込まれているのを確認できたら、SharePoint Online に接続してエクスプローラ表示を有効化の設定をおこないます。

Connect-SPOService -Url https://[contoso]-admin.sharepoint.com
Set-SPOTenant -ViewInFileExplorerEnabled $True

SharePoint Online に接続してエクスプローラ表示を有効化する手順は次の通りです。

  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する
  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する

これで設定は完了です。Edgeを利用してSharePointを表示し、エクスプローラー表示が利用できるか確認します。

  • Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化する

あとがき

Edge で SharePoint Online のエクスプローラ表示機能を有効化するには設定が必要です。クライアントPCへの設定とサーバーへの設定が必要になります。

クライアントへの設定は、グループポリシーを用いて設定をおこない、サーバーへの設定はPowerShellを利用して設定を行います。