この疑問に回答します。
普段はブラウジングのみで、気にならなかったのですが、リアルタイム性が必要なWeb会議を使うことが多くなり、ネット回線が遅いことに気づいてしまいました。
自宅のインターネット回線が遅すぎる
私の自宅は、月額費が安いのでエキサイト光を利用しています。平日は出勤前と帰宅後にブラウジングするぐらいなので気づいてませんでした。
週末は、子どもたちがAmazon プライム・ビデオを見てるときに、たまに一覧で映像が出てこないので何だろうな~と思うくらいでした。
在宅勤務が多くなり、Web会議を利用すると、「映像が汚い」「映像・音声が遅延する」などダメダメな事象が発生します。
久々にスピードテストを行ってみたところ、インターネット回線が、めちゃくちゃ遅いことが判明しました。今は、スピードテストのサイトをGoogleが提供しているのですね・・・

何度かスピードテストを行ったところ、下りの速度が、1 Mbps 前後しか出ていない。
これはダメだと判断して自宅のインターネット回線を高速化させることにしました。
プロバイダーを変えずプランだけ変更する
プロバイダーを変更すれば選択肢が増えますが、面倒なことが多いのでプラン変更で対応することにしました。月額費が140円程上がってしまいますが高速化が見込めるプラン(MEC光)がありました。

エキサイト 光 | エキサイト MEC光 |
---|---|
光回線 + IPS | |
接続方式 | |
PPPoE | IPoE |
最大1Gbps | |
定額料金制 | |
戸建て 4,360 円/月 | 戸建て 4,500 円/月 |
最低利用期間なし |
プランによる違いは、接続方法(PPPoEかIPoE)のみです。
PPPoE接続とIPoE接続との違いは?
現在は、PPPoE接続が主流です。次世代のインターネット接続方式であるIPoE方式に移行が進んでいます。IPoE方式はPPPoE方式より帯域幅が広く、データ容量と通信速度の増加にも耐えられる設計になっています。
PPPoE接続とは?
現在、主流のPPPoE(PPP over Ethernet)接続は、電話回線で利用していた接続方式PPP(Point-to-Point Protocol)をイーサネットへ応用した接続方式です。
PPPとは、電話回線を使ったダイヤルアップ接続でインターネットにアクセスしていた時代に用いられていた接続方法です。(ISDN、テレホーダイなどが活躍していた時代)
その後、通信技術が発展し、ADSL、光回線など高速インターネット回線が登場しました。その結果イーサネット接続が普及しました。
しかし、接続方式は従来のままだったので、イーサネット上でPPP機能を利用するための技術がPPPoE接続です。
※イーサネット(Ethernet)とは、簡単に説明すると「LANケーブル」の事です。
IPoE接続とは?
IPoE(IP over Ethernet)接続は、イーサネットで直接インターネットに接続する技術です。
IPoE接続はIPv6のみに対応していませんが、通信技術の発展によりIPv4にも接続できるようになり普及が進んでいます。
PPPoE接続で「通信速度が遅くなる」理由とは?
PPPoE接続は、ネットワーク終端装置(NTE)と呼ばれる通信機器を利用します。この通信機器は、プロバイダー(ISP)ごとに設置されています。
1つのネットワーク終端装置に対して収容できるセッション数(≒ユーザー数)、ネットワーク帯域(200Mbps)が決められています。そのため、トラフィック量が増加するとネットワーク終端装置がボトルネックとなりPPPoE接続で通信速度が低下します。
IPoE方式では、イーサネットで接続する方式です。ゲートウェイにルーターがそのまま利用できるのでボトルネックとなっていたネットワーク終端装置の混雑が解消され通信が可能になります。
IPv6の問題を解決した 「IPv4 over IPv6」
IPoE方式はIPv6のみに対応している技術で、普及しているインターネット通信はIPv4です。IPv6からIPv4にアクセスするための技術が「IPv4 over IPv6」です。
ユーザーはIPv6でインターネット通信を行います。IPv4にしか対応していないWebサイトへのアクセスは、IPv4接続へと自動的に変換されてアクセスします。
これにより、IPv6に対応していないIPv4のWebサイトでもIPoE方式でアクセスが出来るようになりました。
「IPv4 over IPv6」の方式
「IPv4 over IPv6」の通信技術は色々とあります。普及している「v6プラス」と「Transix」2つの技術を理解すれば大丈夫です。
「v6プラス」と「Transix」以外に、「IPv6オプション」「OCNバーチャルコネクト」などがありますが、対応するルーターの種類が少ないのでおススメはしません。(ルーターをレンタルするのであれば、問題はありません。)
事業者名 | 通信サービス名 |
---|---|
インターネットマルチフィード株式会社 | transix |
日本ネットワークイネイブラー株式会社 | v6プラス |
ビッグローブ株式会社 | IPv6オプション |
NTTコミュニケーションズ株式会社 | OCNバーチャルコネクト |
v6プラス
「v6プラス」は、日本ネットワークイネイブラー社が開発した技術です。多くのフレッツ光コラボのプロバイダーへOEM提供されており普及が進んでいます。
v6プラス方式は、利用者が設置する個別ルーターにIPv4アドレスを付与されます。よって、PPPoE方式と同じようにポートの開放ができますが、プロバイダーによる制限を受けます。一般的な使い方には対応できないと思ってください。
Transix
「Transix」はIIJ系のインターネット・マルチフィールド社が開発した技術です。多くのフレッツ光コラボのプロバイダーへOEM提供されており普及が進んでいます。
「DS-Lite」と「Transix」は同じものです。「Transix」はサービス名称で「DS-Lite」は技術規格のことです。
Transix方式は、利用者が設置する個別ルーターにIPv4アドレスを付与しません。Transixプロバイダー(インターネット・マルチフィールド社)に付与されます。
利用者が設置するルーターにIPv4アドレスを付与しないのでポートを開放することができません。
IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)に対応したルーターが必要
IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)を利用するには対応ルーターが必要です。
プロバイダーからレンタルするか市販製品を購入する必要があります。
市販メーカー |
---|
株式会社バッファロー |
NECプラットフォームズ株式会社(Aterm) |
株式会社アイ・オー・データ機器 |
自宅のインターネット回線プランを変更
現在利用しているPPPoE接続のエキサイト光からIPoE接続のMEC光に変更しました。Webサイトから申し込みなので悩むことはありません。
[excite MEC光] サービス移行申込み
入力項目は下記の通りです。Webサイトから申し込むとすぐにメール通知があります。
移行申込(エキサイト光 から excite MEC光 へのサービス移行)
[現住所からの引越] 引越ししない
[光回線種類の変更] 不要
[MEC光電話の契約] 申込まない
[MEC光テレビの契約] 申込まない
[MEC光リモサポの契約] 申込まない
[MEC光専用ルータ] レンタルしない
[excite MEC光] サービス移行申込み手続き進行
申込を行ってから2日後に進捗の通知メールが届きました。
内容は「開通日の通知」と「書面の郵送」のアナウンスでした。
開通日は、混雑状況にもよりますが2週間程度とみたほうが無難です。まあ、妥当な日数ですね。
サービス移行のキャンセルは、利用開始予定日の3日前までにエキサイトカスタマーサービスセンターに連絡する必要があるそうです。
[excite MEC光] サービス開通
特に何かあるわけではありません。開通日の0:00時にIPoE接続が利用できます。移行期間としてPPPoE接続も翌日まで利用可能です。
IPoE接続するWi-Fiルーターの設定変更(バッファロー)
IPoE接続するには、対応したルーターが必要です。自宅のWi-Fiルーターはバッファロー製です。
設定項目の「Internet」を「IPアドレス取得方法」を変更します。
私はAuto(インターネット@スタートを行う)が嫌いなので、手動で設定を行っています。
設定を「インターネット@スタートを行う」にしていれば、設定変更は必要ありません。
ONUと繋がるLANケーブルを抜き差しするか、本体を再起動すれば、接続が切替わります。

自宅のインターネット回線が高速になる
IPoE接続に切替えたのでスピードテストを行いました。

PPPoEからIPoE接続に変更後は70~80Mbpsの幅で推移するようになりました。
通常の使い方をするのであればダウンロードに 10Mbps以上のスピードが出れば十分です。1Gbps に近い実効値がでて喜んでも無駄です。
やっぱり、月額費が安いMEC光はおススメです。

以上、「自宅のネット回線が遅いので、IPoE接続プランに変更し高速化しました」という記事でした。
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